結婚披露宴のスピーチで新郎・新婦の友人や会社の上司が秘話を暴露するのはいわば定番ですが、これで会場が盛り上がるなら問題ありません。
新婦の上司のスピーチ後、新郎が取った行動とは……
約10年前、公務員の桃田幸恵さん(仮名/38歳)は、夫と共にある披露宴に参列しました。
その式は新郎自身の突如としたスピーチによって台無しになったのです。この新郎の言動により、その日が他の誰にとっても忘れがたいものとなりました。
披露宴は通常通り進行し、新婦の職場の上司がスピーチを終えた後、新郎が壇上に立ちお礼の言葉を述べ始めました。
それが突如として、感謝の言葉に変わり、新郎は壇上から降り、会場の中央に向かって歩き出しました。そして、彼は信じられない告白を始めたのです。
新郎は、新婦の上司と新婦が長年にわたる不倫関係にあることを公然と暴露し、その場の雰囲気は一変しました。
出席者たちは騒然とし、新婦の上司は「嘘だ!そんなこと言うな!」と声を荒げて否定。しかし、新郎は冷静に彼のスーツのポケットから大量の写真を取り出し、それを各テーブルに配り始めました。
その写真には、車の中で抱き合う二人やラブホテルから出てくる姿が写っており、次第に会場内は一層混乱しました。新郎は写真を捲きながらも特に抵抗することなく会場スタッフに案内され、会場の外へと連れ出されました。
一方で、新婦は壇上でただ座っているだけで、一言も発せずに呆然とした表情を浮かべていました。彼女の顔は凍りつくような冷ややかな表情で、まるで時間が止まったかのようでした。
披露宴は中止。会場の外では両家の両親が出席者に謝罪
浮気相手とされた上司もその場に妻と同席しており、妻は何も言わずに立ち去り、彼もそれを追うように会場を後にしました。
その後新郎の両親が新郎を追って去り、新婦の家族は壇上に取り残された彼女に詰め寄り構内でいきなり質問を浴びせ、最終的には控え室での話し合いとなりました。
司会者は「新郎・新婦の衣装直しのため、しばらくご歓談ください」とアナウンスしましたが、出席者たちは実情を理解しており、誰もが式の中止を予感しました。その通り、約30分後、披露宴の中止が正式に告げられました。
式場を出る際、両家の両親は出席者に深々と頭を下げ、「本日は本当に申し訳ございませんでした」と謝罪しました。
新郎と新婦は最後まで姿を見せませんでした。ご祝儀はその場で返却され、さらに出席にかかった交通費や宿泊費も両家の両親から補償すると提案されましたが、桃田さんの夫は新郎の両親と面識があったため、この申し出を丁重に断ったそうです。
この一連の出来事は、幸恵さん夫婦だけでなく出席者全員にとって、決して忘れることのできない衝撃的な記憶となりました。
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